2024年3月18日月曜日

変化を恐れない

昨年、規模拡大はやめて、小さい規模で経営する。
とどこかで宣言しました。
もう、撤回です。
そんなにうまくは行きません。

理想を掲げましたが、環境が変わりました。
もっと稼がないと、物価高で潰れます。

友人に言われて、スッキリしました。
それは、お前は変わることを恐れないし、
恥ずかしがらず前言を撤回できる、と。
すなわち、訂正力だと自負しています。

ものすごいスピードで変化する社会。
変化を受け入れて、即対応する。
変化に対して、逆らわないし、
変化を楽しめる心持ち。
それは、身についていると思います。


さて、ハウス内は、ようやく土が見えてきました。
いい香りがします。
放線菌の。
春が来たなー、と。


別なハウスではみんなで雪かきしながら、被覆。

一棟一棟、進めています。
難しい天気の今春。
対応します。

同じことをやり続けてうまくいく時代は、
もう30年前に終わっちゃったんだと思います。
好きなことや、自分の価値観は変わらないけど、
外環境の変化へは対応するのみです。
その中で、また個性も出る。
初志貫徹なんて、アホらしい。
訂正するのです。

2024年3月11日月曜日

リピーター第一の理由

投雪機で雪を飛ばすのが、シーズン最初の仕事。
購入からもう10年になりますが、
8年の時点でオーバーホールしており、
あと10年は頑張ってほしい。

2月の高温によって、早く雪がなくなるかと思いましたが、
2月末から3月初旬にかけては、大雪。
猛吹雪も重なって、平年並みに戻りました。
雪を除けたハウスの周りも、道路からの除雪が飛んできて
またやり直し。
それでも、しっかり除雪してくれる除雪業者さんには感謝です。

自然の猛威にさらされますが、
それによってできる景色はご褒美感があります。

昨年より遅れること1日、ハウスを張り始めました。
ほぼ同じようなペースで張っていますが、
中の雪を少なくしているので、去年よりは早く土が出そうです。


並行して、妻が進めるお客様へのお手紙の発送。
今年は娘もお手伝い。

毎年、リピーターさん向けに発送しているお手紙、
2月初旬から用意を始めて、あれこれ考えて、3月初旬に発送。
今年は少し遅くなりました。
毎年書いているかもしれませんが、
うちやま農園はリピーターさん第一主義です。
これは、個人のギフトの方も、飲食店の方も、
百貨店などの小売店の方も、全て同じ方針です。

買い支えてくれている方を大事にします。
同時に、アスパラを作りを助け続けてくれる家族やスタッフや友人を、
そして、アスパラに必要な肥料や資材などを届けてくれる農協や資材業者さんを、
大事なお客様とうちやま農園を輸送面で助けてくれるヤマト運輸さんを、
最も大切にします。

もちろん、たまに目移りします。
ここと付き合ったら有名になるかな、とか、
こっちに送ったら大きな取引になるな、とか。
でも、それはリピーターの方々を満足させて、その余力があれば、の話。
新規のお取引の際にも、それを了承していただいた上で、
お付き合いいただくようにしています。

お客さんを選んでいると思われるかもしれませんが、違います。
うちを選び続けてくれているお客様を最優先しているだけです。

デジタル化で便利な世の中になりましたが、
人と人のつがなりだけは、一番大事にしたい。
今年もそこは変わりません。

2024年2月24日土曜日

もっと美味しく、もっと楽しく

アスパラのこと、冬季間もことあるごとに思い出します。

経営的なこと、商品のこと、売り場のこと、
食べている人の顔、送った人の顔、
働くスタッフの顔、家族の顔、
アスパラ畑の様子、アスパラの伸びゆく姿などなど。

ある時ふと思い浮かんだのは、
「露地アスパラも、ハウスアスパラも、
もっと特徴もたせて、もっと美味しくできるじゃん!
もっとやろう。やれることいっぱいある!」
です。

これまで色々なことを試行錯誤して、
成功したことも失敗したこともたくさん。
ある程度、うちの泥炭土壌に合うことと、
うちには合わないこともわかってきた。

技術が固まってきたことを良しとしていましたが、
まだまだ良くする余地がたくさんあると、
何となく思ったのではなく、
確信的に思ったのです。

気持ちが昂ります。
何となく、毎年毎年、春には気持ちが昂ります。
好きなアスパラを食べれるからか、
新たな生産が始まるからか、
暖かくなってくることで体が喜んでいるのか。

今年は、明確な気持ちを持って臨んでいます。
いつも思っていることは、引き続き思っています。
そしてアスパラを作るのに最も大事なことの1つは、
働く人が充実しているかどうか。
楽しく前向きに、笑顔で仕事しているか。
それは間接的に、しっかりと、アスパラに現れます。
僕はそう信じてます。

今年も、変わりながら進化します!

2024年2月23日金曜日

2月あれこれ

2月は悲しいお別れがひとつ。
息子のサッカーチームのコーチが、
アルビレックス新潟のユースチームのコーチとして移籍、
チームを離れることになってしまいました。
送別会では馴れ馴れしく肩を組んで写真を撮ってもらいました。
みんなに好かれる、そして確かなコーチスキルで、
チーム全員から愛されていたと思います。
ケンタコーチ、ありがとうございます。
新潟での活躍も、その先の夢の実現も、信じています。

毎年の家族行事、日本料理とらやさんでのお食事。
今年も大満足のひとときでした。
とらやさん、将来のためにリニューアするそうです。
聞けばもう還暦とのこと。
続けられる形に進化するという、格好良い決断。
3ヶ月の休業期間には、畑にも遊びに来てくれる約束。
また深いお付き合いできたら、僕も幸せです。

2年ぶりに読む村上春樹「職業として小説家」
自分の仕事をどう捉えるか、というヒントがたくさん詰まってます。
振り返って自省し、確かな足跡を確認し、
次に向かうエネルギーをもらえます。

今年は雪が少なめだと思っていますが、
2020年もこれより少ない年でした。

そんな中で、気温が10度を超える日が2日も続く異常事態。
この雪、どこまで沈むかな、と思いましたら、
さほどでもなく。

そして2月18日、早くも除雪開始。
投雪機による雪除けを介しましたが、被覆はもう少し先に。
焦ってもいいことないですが、準備だけはしっかりと、着々と。

前々回の投稿に書きましたが、スタッフ募集、
お客様へのお手紙準備、バイヤーさんへのお見積もりなどで、
春の準備が進んでおります。
少しずつオンシーズンに向かって身も心も整えていきます。

アスパラ生産組合の役員、おしまい

※文章ばかりで長いので、ご注意ください。そして、個人としての感想です。読み流してください。

美唄グリーンアスパラ生産組合は、昨年で50周年。

父はその中で20年くらい組合長として運営側で
活動しながら、アスパラの生産を続けました。

私が戻ってきた16年前に、父は組合長を退任しました。
私が運営側として、加入したのは10年前、父の退任から6年後。
自分で言うのもなんですが、当然、次期組合長候補です。
しかし、その時考えていたのは、うちのこんな経営状況で
農家を続けられるのか?と言うこと。

外に対して少しいい格好する父は、家族に厳しく外に甘い。
家では怒鳴り散らしても、外では笑顔。
だから、経営状況が悪化していることを外の人はあまり知らない。
先輩に相談しても、組合としてもっと生産を頑張るしかない、と。
いくら生産しても、市場に出荷するのがメインの生産組合では、
人件費すら出ないくらいの赤字で生産を続けることになっていたのです。

現在では、担当者の努力と全体的なアスパラの付加価値向上で
ある程度は解消されていますが、あくまで「ある程度」。

役員として4年務めた時、翌年の大幅減収が見えていたので、
このままでは破産してしまうと思い、役員を辞めて自分で
付加価値を売ることに専念することにしました。
当時の役員さんは、それを理解して助けてくれました。
それが功を奏し、なんとか潰れずに済みました。
そして2年空いて2020年、再度役員の就任依頼。

衰退するアスパラ組合や生産者の疲弊を目の当たりにしていたので、
美唄のために、何より生産者のために、カムバックしました。
ところが、就任当日。
私が農協に出荷せずに自分でアスパラを売っていることに対して、
農協職員と組合員から、猛烈な責めを受けることになりました。
うちのせいで美唄のアスパラがダメになっている責任をどうとるのか、と。
俺だけじゃなく、農協も農家もみんな思ってるよ、と。
農協に出荷しないことで、猛烈な攻撃を受けるのは、なぜでしょう。
うちは潰れてでも農協に出荷すべきだと言う根拠はなんでしょう。
ほとんどの農家が、価格を見て農協か仲卸か出荷を決めている時代でも。
独占禁止法があるのに。

収穫量が多い時に選果場に持ち込むと、嫌な顔されるのです。
一生懸命作ったものが市場で余されているんです。
米農家は自分で売ってもいいのに、アスパラだけ、なぜ。
農協のために出荷しても、うちが潰れそうな時に融資すらしてくれないのです。

逆に、お客さんに直接送ると、
喜んだ声が返ってきます。
バイヤーからも喜びの声が返ってきます。
美味しいアスパラを評価してくれるので、もっと美味しくしようと頑張れます。
仲間が増えます。
競争相手も増えますが、食べる人のことを真剣に考えるのが生き甲斐になるのです。

私は私で、アスパラをつくり続けたいし、お客さんに喜んでもらいたい。
その仕事にやりがいを感じる中で、
それでも農協にはお世話になっているから、と思っていましたので、
農家のために、技術や情報をどんどん提供していこう。
でもには、私を敵視する人たちには、協力できない。
後半の4年間は、私を推して戻してくれた人のため、真剣にアスパラを
つくりたい農家のために、尽くしたつもりです。
もちろん、うちのアスパラ作りには手を抜かずに。

役員として役に立てたかどうかはわかりませんが、
私の意見・主張ははっきり言えました。
農協は農家のために努力すべきだし、農家は生産において妥協すべきではないのです。
これが基本だと思います。
どちらもサボらず信頼関係ができないと、破綻します。
現状では農家と農協の関係は破綻に近いですから。
でも、農協はまだまだ貢献していけると思いますし、
優秀な職員もたくさんいます。
日本と同じ。
一部のバカな権力者のおかげで、優秀な人が実力を発揮できていない。
この構図、どうにかしたい。
自立せよ、農家という名の自営業者!
経営者の自覚と、生産者の自覚を忘れてはいけない!
組織ではなく人を信用して農家をやろう。

ということで、今後もアスパラ農家のサポートは全力でやりますが、
生産組合の役員には今後もならないと思います。
支えてくれた方々、推してくれた方々、
本気で文句言ってきた方々、
こっそり排除しようとした方々、ありがとうございます。
私は、待っていてくれる方々のために、
真剣にアスパラを作っていたいだけなのです。

2024年2月16日金曜日

2024年スタッフ募集

2024年、スタッフ募集します。
美唄と奈井江に3/1に折込チラシを入れる予定ですし、
アルキタのサイトにも2/26〜掲載予定です。

10年ほど前から、仕事に合わせてスタッフを探していたのを、
スタッフに合わせて仕事を作るスタイルに変えました。
うまく回せている実感はありますが、もっと働きやすい職場にしたいし、
もっとたくさん稼いで、もっと楽しく仕事してもらいたい。

女性ばかりなのでそりゃあ揉めることもありますが、
サバサバとうまくやれる人たちが18人在籍してます。

どんな人を求めているかというと、いい人、です。
仕事のスピードとか経験は問いません。
そしてパートスタッフとしての募集なので、
限られた時間で効率的に仕事したい人や、
夏場だけ仕事したい人、が向いていると思います。

僕は、笑顔で楽しくする仕事の価値は、自ずと高くなると考えてます。
逆に、いやいややった仕事から生まれる野菜の味は、何かつまらないと。
家族もスタッフも、そしてお客様も満足する。
そんなアスパラづくりをしたいのです。

地元の方に来て欲しいのはもちろんですが、
札幌から土日だけ販売と事務仕事したいです、みたいなのも、
新たな事業が描けそうでワクワクしますね。
人に合わせて仕事を作ります。
奮ってご応募ください!