9月14日、トトちゃんを屠殺場につれていきました。
(来年は名前つけるの止めようかな…)
ここ以外では19日の謝肉祭で報告します。
以下、備忘録的に記載します。乱分には目をつぶってください。
施設では沢山の養豚たちが大きく太った状態で連れてこられてましたが、トトはかなりの小ぶり。職員からは「こんな痩せ豚」などといわれる始末。ここでは、電気ショックで気絶させた後に頸動脈を切って殺します。その後首をはねて半身にしたあと冷蔵庫に入れて2℃に下げて食肉加工します。
そして本日、いただきました。
アスパラを食べていたものの、残飯や野菜中心の食事だったせいで動物性たんぱく質が不足していたようで、脂身が全然ないのです。最後の体重はだいたい70kg、肉になった重さは30kgです。少なくとも120kgになってないとだめなようで、脂が無いということは肉にも味が乗ってない、と言われました。太り過ぎはNGだが、背中が骨でとがっていてはだめで、丸くなってないと。
試食はもちろん、いちばん美味しいというヒレ。脂身が少なくても柔らかくてしっかりと豚肉の味がしました。しかし、バラは脂身がなさすぎて硬い。味は悪くないので、薄ーくスライスして食べよう。まあ味はともかく、トトさんの生命力をしっかりといただきました。ありがとう。娘にはまだわからないかもしれないが、毎年繰り返すことで「生き物の命をいただくことが当たり前」ということがわかってくれたらいいなあ。自分もそうかも。家畜とはいえ、命を育むって難しいです。
肉になったらなったで、ただの肉塊なので、特段の感情は芽生えませんでした。
「北海道の園芸農家が豚を飼って食べてる」というと残酷に聞こえますが、「ヨーロッパの田舎の農家は自ら食べる豚肉を確保するために自ら豚を飼っています」というと何か素敵に聞こえます。BSで見てそう思いました。同じことなのに…。
勘違いもあった。肉がべちゃべちゃしないように、最後の2週間くらいは脂ものを控えると思っていたが、水を控えるだけで、脂ものに限らず食事は通常通りやって良い、とのこと。絶食は結構かわいそうだったから、ほっとした。でもこれは検証が必要です。
畑には豚糞堆肥ができましたので、来年はその6畝ほどの畑にムラサキアスパラを植えます。
豚肉の味でいえば、もっともっと研究が必要。動物性たんぱく質を直接与えるのは難しいです。残飯の中に肉や魚、乳製品はそんなにありませんから。それなら、微生物入りの配合飼料(配合飼料は今回は与えませんでした)を食べさせるか、サイレージを作って作物を乳酸菌発行させて施すか、米ぬかや鮭滓などを利用しつつ微生物が住む豚が食べられる土を作るか、来年の課題ばかりが浮かんできました。
やってみたことで見えたことが沢山あります。新しいことを考えるのって楽しい。
3 件のコメント:
内山さんの取り組み、すごくいいと思います。命のとらえ方とか色々考えさせられました。来年も是非続けてください!
あ、それと余談ですが、豚糞を肥料にするつもりならば、輸入物の穀物が配合されてる飼料はやめておいた方がいいです。
輸入物の穀物に混ざり込んでる外来の雑草がそのまま豚糞に混ざり、未熟なたい肥で施肥した畑から繁殖、そして周りの畑にも広がっていくという可能性が大です。(うちの畑もやられてます。)
特にアスパラガスの場合は、除草が大変になると思われますので、完熟させたたい肥を施肥するように、特に気をつけたほうがいいですよ。
多分、各成長ステージごとに飼料の栄養価が違うはずなので、調べてみるとイイかも。
ウチにも参考になりそうな資料があるので必要なら言ってください。
そして美唄産の美味しい豚を食べさせてください。
しかしトトちゃんを「こんな~」なんてヒドイ職員だねー
A-GYOさん
コメントありがとうございます。
続けます、農家をやっている限り。外来の雑草…、堆肥に含まれる雑草同様に、やっかいな問題ですね。除草剤をできるだけかけたくないし、堆肥も北海道の泥炭には完熟が適しているので、気をつけます。
西川農場さん
いつもありがとうございます。
たぶん養豚屋さんはそういったことを調べているんでしょうね。あくまでも農作業の中のひと手間に留めた家畜にしたいので、運動&動物性たんぱくを含んだ餌・もしくはおいしい土で何とかなるように考えます。資料、見に行かせてもらいます。
ヒドイ職員に対しては、何も言えませんでした。知らない場所では大人しいので。
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