2013年11月27日水曜日

ショック!

これまで公私問わず否定していたことが、事実として肯定することになってしまいました。
 
 
農家がリアリストで何が悪いかと思う。
農家は製造業であるので、常にとったものをいくらで売るか、どのぐらいの量をいくらの値段で売るかで経営が成り立っている。
経営が成り立つからこそ常においしい、安心だと思われるものをお客様に届けられるわけで、経営が安定してないところは例えば優良な堆肥を削るとか大事な時期に虫をやっつけられないとか草に大事な要素吸われて大事な成分が吸えない野菜になるとか、そういうものにつながることがある。
実際にある。
前置きはこのくらいにして…。
 
 
先日聞いたショックなことは、非JAS有機農家が自分の家で食べる野菜に農薬をもしくは除草剤を一切使わないという家が意外にも多いと言うことである。
孫にそんな危険なもの食べさせられないとか、せめて自分で食べ物だけは安全にしたい、と思っているようだ。
さらにそれには言い訳もあって、消費者がきれいなものを求めるから悪いんだとか、汚れていたり虫に食われたり病気になったものは売れないから仕方なく農薬散布しているんだと言っているのだ。
つまり危険な物を消費者が求めているから危険だとわかりつつきれいな形にして出荷していると思っている農家が少なからずいるということである。
 
これまで、そういう農家がいるんでしょと言われても、そんな矛盾を抱え、かつ面倒くさいことをする農家なんていないだろうし、仮にしているなら消費者に説明できないよね。そして家庭菜園でできるなら出荷用の畑でも当然実践してるでしょ、と思ってました。
 
 
農薬は原液は危険だし、薄めたとしても大量に摂取すると危険である。
だがそれは農薬だけではなく、水もお米も大量に摂取しては危険です。
栄養があるからと言ってサプリメントを過剰に摂取することは栄養の偏りが生じて体が不健康に傾いてしまうことに気づかないのだろうか。必要な要素は1つでは無い。例えばよくにんじん〇〇本分の栄養素とか、ベータカロチンがこのサプリに集まっているとしよう。しかしにんじんを食べることでそれ以外のたくさんがたくさんの栄養素も吸収できるのだ。サプリだけで食事をするのであれば簡単な要素わかりやすい栄養だけの吸収になってしまい…。
まぁこの辺はキリがないのでそろそろやめておきます。
サプリ信者に普通の食事を!!(笑)
 
 
もともと何を言っていたかというと、自分たちが食べたくないものを消費者のために作っているという農家の勉強不足に対して腹が立つわけです。
腹が立つよりも、憤りを感じてしまいます。
結局自分だけが大事なのか、と。
たくさんの農作物を作らないと生活できないのかもしれないが、その作っているものを自分たちで危険だと思いながら消費者においしいから買ってくださいと言うその神経は何なんでしょうか。
どこからくるのでしょうか。
そしてそれを買っている人たちに対して何とも思わないのでしょうか。
そんな自分の家で食べるものだけいちばん良いものという状態を農家が行っていること自体、有機農業や無農薬農業が安心安全であるという事を謳っているのと同じだと思います。
いわゆる慣行農業をやってる人に、実は無農薬有機信仰が強いなぁと感じていたのはそこがあったのです。
農薬が危険じゃないとは言えませんが危険が少ないように散布することができます。
もしくは土壌環境をなるべく悪影響与えないように散布するという方法を、農家であれば土地に対して行うべきだと思ってます。
無農薬だからいいという信仰は実は農家から起こっているのではないでしょうか。
 
 
農法についてはここではとやかく言いません。
自分たちが食べれないもの、食べたくないものを作って売っているということに、
同業者として腹立たしく憤りを感じるだけです。
怒りの矛先のない怒りです。
商売だからいいんじゃない、と思う人は放っておいてください。
他人に期待し過ぎと思う人も放っておいてください。
いずれは自分の中で消えて行くので、放っておいてください。
 
 
 
今朝の畑。
今度こそ、根雪になりますね。

 
 
おまけ。
妻が3日間東京に出張してました。
本日戻りますが、昨晩はムスコがぐずって楽しかったです。
 
 
 
人と関わる時間にお金を使えている今のサイクルは、
なかなか良いですが、まだまだです。

2013年11月20日水曜日

訂正です

根雪になると前回書きましたが、融けそうです。

今日は人間ドックに来てます。毎年来てます。
土の診断と同じく自分の体も云々…
よく聞きますが、そんなことより、
健康じゃないと仕事も遊びもできません!
見た目は変わらなくても、内臓は…

皆さんも、健康第一でいきましょう!



昨日、とある取材にて。

話すと考えが具体化することあります。
自分の目指すところは、農家が考えて農業すること、農家が高いレベルで生産に集中できることです。そのための日々の営農努力とも言えるかなー、と。
理由や背景などは、直接聞いてください(^^)

2013年11月18日月曜日

まさか寝雪になるとは

11/10に降った雪が、まさかの寝雪になりそうです。
寝雪とは北海道の言葉で、春まで融けない雪になったということです。
昨年と一昨年は9月も10月も温かく、秋がほとんどない状態で
冬を迎えていましたが、それでも初雪&寝雪は11/15と16。
今年は秋が長く、アスパラの養分転流によ良い天候でしたが、
雪が早かったので作業は忙しかったという印象。
 
初雪が寝雪になるのが3年も続いているのが気になるところ。
 
 
毎年行う雪前の作業は、分析する土壌採種と、
アスパラの畑ごとの根中糖度測定。
前述した秋の長さにも関わらず、昨年同様平均は低めの糖度。
これまでにない状態としては、ひと桁から20%台までバラつきが大きいこと。
思ったほどの増収にはならないかなー、とやや気落ち。
糖度はあくまで目安ですが、掘る時には土の状態と根の量もわかります。
糖度以外は悪くないです。
 
 
夜は子供たちと戯れる時間が増えてます。
やんちゃ坊主に育つムスコが嬉しい。
 
 
最近FB依存症と言うか、時間に余裕ができるとFBに時間を使って
意見交換のみならず情報収集や自分の立ち位置の確認など、
まあまあ、結構な時間を使っていました。
「いい加減」での使い方が旨くないので、人の影響を無駄に受け、
意識してしまうことが自分をつまらなくすることはわかっているのに。
で、妻の真似をして、メッセージ以外のお知らせ機能を解除しました。
そしたら、なんとあっさり、全然気にならなくなりましたとさ。
すっきりしました。見てはいますけどね、見すぎなくなりました。
 
 
12月22日の土壌医1級の試験勉強、土の勉強、経営の見直し、
美味しさの勉強、経理、読書、保育園の広報、会いたかった人との時間、
営業などなど、冬も充実してしまいます。

2013年11月16日土曜日

冬到来

一気に50cmくらい積もりました。
写真は13日の朝です。
 
 
こうなると子どもたちは大はしゃぎ。
片付けをしながら、子どもたちと遊んでます。

一度融けそうですが、寒くなればなるほど元気になる子どもたちは、よく成長してくれてると思います。
 
 
昨日はビジネスバンクの経営勉強会に参加。冬こそ経営基盤を整える時です。遊びと勉強の両立は、割と容易いかなー(笑)

2013年11月4日月曜日

黄化


こちら、10/24のアスパラ。
で、こちらが11/2の同じ畑のアスパラ。

どうでしょう、黄化が一目瞭然ですよね。

黄化が必ずしも翌年収量とは結びつくわけではありませんが、それなりに安心します。
アスパラは秋に枯れて当たり前、という人はいますが、ただ枯れるのと黄化は全く違います。
黄化は養分を根に戻した証拠、ただ枯れた褐色は、養分を戻さずただ枯れただけ。


黄化の前に、アスパラの病害虫被害を最小限に抑え、木を大きく育ててこそ、黄化に意味があります。病害虫にやられたり木が小さいと、根に戻す養分が少ないので、黄化しても養分量が不十分となります。

ではこの畑はどうかといいますと、まあまあです(笑)

一週間程したら初雪で倒れてしまいますが、それまでもう少しキレイに黄化すると思います。


寒くなりましたが、やはり子どもは外遊びが大好き。
2人のステージショーがあり、
悪者を探しに行く正義のヒーローになったり。



ちなみに、完全に黄化するとこんな感じです。
晴れるとキラキラしてるんですけどね。
種が着いてるのは、技術が未熟な証拠(前回投稿参照)。



思い出した。

新しいやり方にチャレンジしないとか、勉強不足とか、過去の成功事例にすがるとか、人の批判とか、父への不満はたくさんありますが、基本的には仕事ではオヤジを尊敬しています。

変なシンパシーを感じて欲しくないので、その辺、誤解ないように。

2013年11月2日土曜日

研修にいったら・・・

JA美唄グリーンアスパラガス生産組合の道外研修、
今年は10/30-11/1に行ってきました。

行先は昨年同様の佐賀と、新興産地の熊本です。
取る技術のほかにも、暑さ対策や茎枯病対策など、
様々な勉強を今回もさせていただきました。
以下に写真を追いながら記します。
 


こちらは佐賀の内川さん。(手前は当組合長)
業界では超有名な5tどりの内川さんです。
それなのに圃場の写真はなしです、ごめんなさい。
はっきりいってあまり良い状態ではなかったことと、
内川さんとの話に夢中で撮り忘れたの、両方です。
 
内川さんの苦しかった状況や現在の課題など、
なんでも話して下さった上に、内川流のやり方もご教授いただきました。
これで反当1,000円~2,000円の農薬代が削れることが判明。
転流の考え方や春の対策などのやはり雪のあるとこないとこでは
物理的な可否がありますので勉強のみ。
5tどりといっても、春どりの条件はやはり同じでした。
今年のように秋が長いときは、九州を春どりで上回ることは十分可能です。
うちも余裕で1t/反を超えたいところ。
とれることやとり方は知っていましたが・・・、
知っている、は、できて初めて知っていると言えます。
やり方を知っていてもできるまでは知らないと同じです。
仕掛けを2,3やってみます。
 
 
場所変わって、翌日は熊本のJA鹿本へ。
まずは、ハウスの2重巻き上げ。
高温対策ですね。
 
圃場内はこんな感じ。
Mの細目を立てるという。
理由は、太いと繁茂し過ぎて病気が出やすいということと、
細いの立てても養分転流をしっかりと行うことで
春の2L率は変わらない、というデータより。
うーむ、雪が降らない地方ならでわ。
 
 
圃場は変わりますが、生産者は同じです。
下のハウスの写真の拡大が上の写真。
節間が短いうえに、枝が1mくらいあり、擬葉は5cmもありました!
これが春1.5tとれるアスパラかー、と感心。
 
そしてさらに良く見ると・・・
ん?実が少ないぞ。
まさか長崎の綾部さんみたいに、摘んでいるのか??
いえいえ、摘んでません。
そうです、限りなくストレスを与えないことで、実の付きは激減するそうです。
品種は雌雄株のウェルカムですから、驚きです。
ポイントは立茎期の水だとおっしゃってますが・・・。
よーく見ても、1割を切ってます。
綾部さんも少ないから摘めるんだな、とようやく気付きました。
施肥量も回数も少ない省力化の取り組みです。
ほうほう、まだまだ肥料代が削れるな、きっと。
目算では、2,000円~10,000円/反くらい削れるかと。
 
 
こちらは定植1年目のアスパラです。
上が写ってませんが、背丈は1.8mくらいありまして、
ひと株あたり30-40本の萌芽があります。
これで6月定植というから驚き。
話に聞いたり写真でみたりしていましたが、
夜温が20度を下回らない日が4カ月続くということは、
こういうことか、と実感しました。

しかし、2年目はこんな感じ。
え?と思いますが、やはり2年目からは病気が発生するので、
管理力が問われるそうです。
1年目は殆ど病気がでないので、上のような写真が当たり前だそうです。
結局、いつの時期も管理が大事なわけね(笑)
 
 
こちら、ハウスのパイプの足。
さび防止のフィルム加工してありました。
いいな。
 
 
 
2泊3日の研修旅行、実は毎年似たような面子が行ってます。
行けば新たな気付きや発見があります。
行った人に比べて、行かなかった人やただ話を聞いただけの人では、
基本技術に大きな開きができてしまいます。
だから、言い訳つけて行かない生産組合のみなさん、
来年こそは行きましょう。
私はこの研修以外にも、多地域・他県のアスパラ農家と
情報交換や技術交流を行っております。
でも、地元の仲間と行く研修は、違った学びや気付き、
そして交流があります。
是非是非是非是非、参加しましょう!!