北海道に視察に来てくれて、
そのアテンドをさせてもらいました。
covid-19の影響から畑にいる時間がほとんどとなり、
人と会って学ぶという機会が失われていることに、
本当の意味で気づけた時間でした。
そこで、当初は挨拶回りだけの予定でしたが、
無理やり空き時間をつくり、
そこに友人の農家を回るという贅沢な時間をつくりました。
12月は本州の農家にとっては超繁忙期。
半ば強引にアポイントをとり、畑作業を見させてもらったり、
直売の現場に同行させてもらったり、
新規就農の土地選びの「妙」を勝手に面白がったりと、
充実した学びを得られました。
長文になりますが、備忘録として残したいとおもいます。
まずは、久松農園から独立した野瀬くんの就農した
山梨県北杜市の圃場へ。
ロケーション最高!
野瀬くんの性格と畑の場所が、とても合点のいくことに、
新規就農者の性格が土地選びに現れてる妙に、ちょっと気づきます。
もちろん、就農地の課題や今度の展開など、
楽しく聞かせもらいました。
2軒目は、長野県ののらくら農場、萩原さんのもとへ。
5年前、人に働いてもらうということ、
農作業をチームで行うということについて、
真理的な観点から教えていただき、いまだにたくさんの
教唆をいただいております。
忙しい中、収穫作業に同行し、30分動画を回し続けながら、
ずーっと作業を見させてもらいました。
土も良い、人も良い。
のらくら農園には人は変わっても不変の真理があります。
夕方の畑の案内から、夜のレストラン「ヒロッシーニ」での食事まで、
どっぷり甘えて学んびました。
ここから数件は、久松農園の久松さんがアテンドしてくれました。
3軒目は、「茅ヶ崎海辺の朝市」を運営する農家へ。
代表的な役割を果たす伊右衛門農園の三橋さん。
農家として勉強させていただきながら、
直売所ではうちのアスパラも売っていただいております。
朝市、開始直後の綺麗な陳列と綺麗なお客さんの列。
農家のマルシェ的なものは様々ありますが、
こちらの運営は人の善意で成り立っていて、
お客さんもそれを支持するという、
特殊なカタチで成り立っております。
地域性を最大限に生かした理想的な形のひとつとして、
衝撃的でした。
三橋さんの畑では、久松さんたち本州の農家が、
野菜の細かい管理方法や数日単位での栽培管理のズレなど、
もう1年1作の北海道農家には脳みそがついていかないことばかり。
1人で行った5年前とは違う畑の美しさを堪能させてもらいました。
その後、埼玉へ移動。
4軒目は、埼玉県入間市の「上原農園」。上原さんとは10年来の古い付き合いで、
境遇も似ていることから、とても仲良くさせてもらってます。
畑は4回目かな。
草取りについて久松さんがサンプル道具を持参しての議論。
最後の8軒目は、愛知県稲沢市のなす農家、丹下くん。
やっと共通の話題に混ざれて楽しめた(笑)
その後は農家直売コーナーがあるスーパー「ヤオコー」さんへ
行って、そのまま外で立ち話。
後継者として、地域のリーダーとして、
競合する農家や地域の農協出荷農作物について、
本人の成長についてなどなど、
いつも話題と独自の価値観で楽しませてくれます。
伊右衛門の三橋さん、しまじろう農園さん、
在来農場の寺尾さん、野瀬くん、そして久松さんも。
5軒目は、お茶としいたけ「貫井園」の貫井ちゃん。
僕が農家のこせがれネットワークに参加するきっかけとなった、
Uターン就農した後継者です。
原木シイタケの生産現場を案内していただき、
その重たくて細かいという、原始的な仕事に敬服。
配達や品質管理など、もう働きすぎです。
最後に記念写真をば。
上原さんも貫井さんも、10年以上肌ツヤが変わらないのは、
入間のお茶のお陰なのか?と盛り上がるけど、
どっちも本当に忙しく畑で売場で活躍していて、
その充実感も十分に感じることができました。
ここまでが関東圏の旅です。
久松さんが北海道に来た時も感じましたが、
久松さんが話していくうちに農家から引き出されるものって、
普通に行くと聞けないことばかりなんですよね。
だから楽しいし、だから尊敬してます。
でも、そんな久松さんの影響力が強すぎて、
実は「久松断ち」をしてます(笑)
SNSの投稿を見ないようにしているんです。
本人には言ってませんが、それでも尊敬に変わりはありません。
いつもありがとうございます!!
7軒目が、関東を抜け出して、愛知県豊川市。
アスパラ農家で、僕の話を聞いてくれる稀有な存在です。
そして、有名な北河ブラザーズの弟君です。
アスパラ畑を見たことないので、行ってきました。
畑を見ると性格の隠れたところまで見えますからね。
怖いですよね、農家の目は。
アスパラの写真は撮り忘れましたが、とてもきれいに管理してました。
上から視点じゃないですが、期待通りでした。
周りに研鑽する農家がいないということですが、
もう少し色々試してみてもいいかもしれないですね。
固執せず、柔軟に。
暖地のアスパラの難しさは、やはり北海道とは事情が違います。
より高度の技術が求められると思うので、
僕が口出しすることはほとんどなくて、
お互いの情報を頻繁に交換することで切磋琢磨したいです。
同い年で後継者で代替わりしてスタッフ雇用を積極的に行う、
仕事をずーっと眺めさせてもらいました。
スタッフの良い雰囲気の空気が、
本当に気持ち良かったです。
そこもうちにとても似てます。
良い人が良い農作物を作る。
僕はそう信じてます。
丹下くんは今後も事業展開が変化しそうで、
ただ話を聞いてるだけでも楽しめます。
柔らかい独特の雰囲気は、人も集まる、羨ましさ。
丹下くんといるとアオバトすらドラマチックに見えるという(笑)
丹下くんといるとアオバトすらドラマチックに見えるという(笑)
書いてみてびっくり、8軒いって、11人の農家と交流できました。
初見の人、何度目かの人、畑は初の人など様々でしたが、
マスクをとり、感情と理屈を組み合わせた話を、
笑顔でできている充実した時間を過ごしました。
これこそ贅沢。
これこそ自営業の醍醐味。
自分が自分を客観視する狭い視野が、少し広く、遠くまで
見えるようになると感じてます。
忙しい時間を割いていただいたみなさんには感謝しかないです。
もちろん、俺はアスパラで(笑)