2016年11月26日土曜日

今年は早めに

出張行きます!

営業、といいつつも、新規は少なく、ほとんどは
既存のお取引先へのお礼と来年の計画についての打合せ。

日数も限られるし、アスパラも限られるので、
人と人のつながりを第一に、お付き合いさせていただいております。
私の基本は、会った人とだけ商売をする、ということです。

これからサンプルを送る方にも、担当がかわったバイヤーさんとも、
とにかく一度顔を合わせて話してから、商売の話をします。

2011年から始めた営業出張。
当時はレストランへの飛び込み営業がメインでしたが、
今ではスタイルも訪問先もずいぶん変わりました。

と言いつつも、紹介がほとんどで、
人に助けられるのはいつも私の方です。


東京・神奈川・静岡へは11/27-12/1、愛知・三重には12/6-10です。

お会いする皆様、どうぞよろしくお願いします。

2016年11月20日日曜日

信頼できる人

信頼できる人と仕事すること。

それだけで仕事の目的が達成されたかのうような
充実感に見舞われる感覚、ありませんか?

ここ2,3年は、お客様だけではなく、
人事や業務においてもそういう出会いに恵まれています。

某王手監査法人Tの方に紹介してもらった公認会計士が、
大学の同級生で、似たような方向をみて仕事していたり、
うちやま農園の将来を気にしていただいている方から、
人事面で劇薬的に刺激をいただいて、
アドバイスまでいただける方をご紹介いただいたり、
数ある農家の中からうちやま農園や私に興味を持ってくれて
こちらを頼って仕事をいただけたり、
他にも挙げるとキリがない。

人に恵まれている、といつも思っているが、
年をとるほどにさらに強くなっている気もする。

感謝。
とても感謝。
それを支えてくれている身近な人にも、感謝。

ロマンに反応

日経新聞でコラムを掲載している三浦知良氏。
その内容が秀逸でした。
http://www.kazu-miura.com/column/detail/?article=231
(無断掲載は怒られるのかな?)

私が考える経営も、全く同じことが言えるからです。
ロマンという言葉は、これまでなら全くもってスルーしてました。
しかもいつも読まないコラム。

理想を追うのは、経営も同じ。
その結果が、
吉と出るか凶と出るか、
成功するか失敗するか、
得するか損するか、
喜ばれるか怒られるか、
どうなるかは運にしか委ねられないこともある。

だからといって、手を抜くことは絶対にしない。
運で結論が左右されるとしても、
結果につながる作業は必ず存在している訳で、
それが未来につながることなら、信じてやり続ける。
それもきっとロマン。
気づかずにやっていたことだけど、見方によってはロマンだな、と。

できた、と思ったらまやかしで、
わかったと思ったら幻覚で、
知らないことがわかった時には次に何倍もの知らないことが出てくる。
人間が植物や土にできることなんて、本当に極僅か。
できると思うエゴは捨てたけど、
逆らわずに共存しようと思うと、またやることが出てくる。
そんな風にアスパラを作っていけている昨今。

就農当時に親父が言ってたことも、少しずつわかってきたり。
意固地に決めてやってきたことが上手く行ったり行かなかったり。
みんなの役に立てるアスパラ農家であるために、
もっともっと勉強が必要だと日々感じるし。

でも、伝えることって、本当に難しい。
伝え方も難しい。
そこに言葉と心を尽くす、ということは、
どちらかというとストレスになるので、逃げてきた。
逃げちゃいけない、とか、
愛があれば何でも言っていい、とか、
そんな乱暴な極論ではなく、
自分がどう感じてどうしたいと望んでいるのか。
そこに向き合って、素直に受け入れて、選択したい。

長くなりすぎた。
ロマンは追ってるかもしれないけど、
家族に必要以上の我慢をさせることには疑問がある。
どちらかというと、リアリストだと思っているし、
シニカルと言われればそうだと思う。



さて、積雪の準備がほぼ完了しました。
ハウスビニールを巻き上げ、除雪の目印のポールを立て、
作業機や道具を納屋に片付け、殺鼠材を撒き、
投雪機の準備を完了させる。

そして最後に、分析用の土をとり、
アスパラの養分転流の目安となる貯蔵根をとります。
白粘土に根が貫通してて喜んだり、
圃場による土の違いを実感したり、
思うようにいかない土作りのことを痛感したり、
吸収根の多少の差がよくわかったり、
面倒くさい仕事ですが、いい時間です。
丸一日かけて畑を歩き回り、
21筆を集めました。

毎年同じなのは、なるべく根を切らないようにしたいのに、
「バリバリッ」という音と共にたくさんの貯蔵根が切れて、
「勿体無い!」と悲しくなるものの、
「よしよし、来年もたくさんとれるぞ」、と思います。
出来が悪いときには、貯蔵根も吸収根も少ないですし、
糖度も低いです。
今年は全般的にけっこう良いので、来年に期待してます。


そして、家の中で分析する土を乾かし、
根中糖度を計って来年の参考にします。



露地のアスパラは、ワインみたいに毎年最高の出来なんて有り得ないです。
前年の養分転流、春の天候、土作りの成果などなど、
見えない要素がたくさんある中で、
その年その年の味を理解してもらえたら嬉しい。
ハウスアスパラは、そうも言っていられない。
ある程度環境を制御できるので、言い訳が露地の半分くらいしかない。

露地だけじゃなくハウスも多くなる来年は、
新たに試される年になりそう。
ロマンだ。

2016年11月15日火曜日

落ち着かない、冬の入り口

11/5、楽しみにしていた(私がw)幼稚園の親子登山が
雪のために中止となり、うちでポップコーンパーティーに。
かわいいねえ、元気で個性的な子どもたち。

元気があまって外でも遊びます。
今シーズン初の雪遊びに大はしゃぎ!

天気が変わりやすい時期には、雪雲の境目まで見れます。
ついさっきまで晴れていたのに、右(西)から雪雲が。

そしてまた快晴。
気持ちいいです、家の中では。
外では空気が澄んでいますが、とっても寒いです。

11/12には、パートさんの基地を撤収してもらいました。
また来年4月~リースします。
クレーンユニック車の作業にちょっと興奮するムスコ。

その日の午後、ちょっと講演で札幌ファクトリーへ。


雪が断続的に降り、気温も上がらず、
雨も多い最近で、外作業ができる時間が限られてます。
11/14、ようやく全てのハウスの片付けが終了。
冬支度も終われそうです。
春小麦の初冬播きは、畑が乾かないのでばら播きしてみました。
さてどうなることやら。




以下、思いつきで書きます。


会社の事業は、基本的には社会の困りごとの解決、
で間違いないと思っている。

農業をやっている、野菜を作っている、というのも、
食糧を必要としている人がいる、という後ろ盾がある。
我々の仕事も必要な経済活動だと自信を持って働ける裏づけだったりする。


それに関連するのは私の脳みその中だけかもしれないが、
女性の社会進出、という社会目標には大きな違和感を覚える。

沢山の論点はあると思うが、ひとつの見解だと恐れずに書くと、
大目標として掲げているのは男性であり、
現場での小目標とはマッチしないのだ。
地域や業界といった現場では、女性がリーダーになることを
さほど必要としていないし望んでいない、と思っている。

つまり、古くから存在する小さなコミュニティでは、
男性が権力・名誉を手にすることに固執しているのではないか、
ということです。

この辺の現場の話を農業の視点からだけに絞ると、
家族経営の農家ではほとんがこうではないかと。
女は黙ってろ、女の癖に、といった風潮は随所にみられます。
これはうちの妻がうちの農作業以外の活動をしはじめた頃に
我が家でも見られたことです。

農協でも見られます。
地域の各組織でも見られます。
子育て中の女性は仕事の性質上仕方ないにしても、
それ以外の女性については、論理的思考については男性以上です。
しがらみ、だべり、名誉、裏話の掌握などなど、
動機は極めてクダラナイ物だと推察されます。
「知らない」ということを女性非登用の言い訳にすることもよく見ますが、
教えてもいないし、知ってしまえばつまらないことが多い。
知らなくてもいいことも多い。

という訳で、グローバル化という言葉の元に、
何でもかんでも対応しなけらばならない錯覚に陥りがちですが、
現場には現場のやり方があるし、それは平均・標準といった
言葉では片付けられない、個別のしがらみを見極めた決断、が必要でしょう。

2016年11月3日木曜日

研修?旅行?

11/1、さらっと雪が降りました。
10/21から降る降ると脅され続けましたが、ようやくです。
しかし、これもすぐに融けました。


本日も雪予報ではありますが、10時でこの状態。
少し写真を加工したので、実際よりアスパラが黄色くて、
いい畑にみえますね(笑)


例年よりも10日早い冬支度です。
ハウスも残り5棟をたたむのみ。
その他2棟は来年張り替えるので、剥がすだけだから楽。
来年の春の作業をスムーズに進めるための、冬支度・片付けです。
もう少し頑張ります。


ひとつ、お知らせ。
11/12、札幌ファクトリーで行われる「2016アグリビジネス創出フェア」で、
ショートセミナーに登壇します。
「新しい技術によるおいしいアスパラガスの生産」
という私らしくないタイトルで話します。


さて、ようやくタイトルの内容へ。

この時期は年に一回の美唄アスパラ生産組合の
道外視察研修があります。
今年は厚沢部と岩手へ。

アスパラ組合は研修といったら研修。
視察100%の旅なので、行きたいのですが、
今年は畑が忙しすぎるので、父に行ってもらいました。

それにしても農業界、視察研修という名の慰安旅行が多い。
積立金の場合もありますが、組織の余剰金を
視察研修という名の慰安旅行で使うケースも多いです。
任意(名実ともに!)の場合も強制・半強制の場合もあります。
(それこそ会社だったら労基署に訴えられるくらいの。)
私は、たいして仲良くない人たちと旅行するくらいなら自費で家族と旅行したい、
という捻くれ者なのであまり参加しません。

こう書くと反対しているかと思われるかもしれませんが、
強制の場合を除き、慰安研修自体は悪いことだとは思ってません。
農家はシャイであり論理的に意見を言うことができない。
という私の偏見(?)から、慰安旅行によって生み出される共通認識、
意見交換、地域を飛び出しての交流には、大きな意味があると思ってます。
余剰金の私的流用、研修地や研修目的の不一致、など、良くない側面もありますが。

その中でも、価値観の違いを強く感じたので、書き始めました。
誰かというと、父とです。
先日、グリーンツーリズムの視察研修で一泊してきた父。
同じ目的で集まった仲間と、同じところで認識を共にして、
今後のことも含めて楽しく過ごす時間に価値を感じる。
それによって、会をより充実させ、また余剰金で意義ある研修をする。
・・・、だと思います。

私は、自分で稼いだお金で自分で選んだ場所や人に学びに行きたい。
みんなで意見を合わせるよりは、ひとりで自由に学びたい、と思ってます。
それがワガママで組合の精神にそぐわないのは自覚してます。
だから、そういう意見は外では言わないです。
でも、本心ではそう思っているので、隠すこともないかな、とも。

そしてそれは、個人個人に違いがあって当然だし、
それを揃えることもないと思ってます。
人は変わらない。
表向きの振る舞いや言動を変えることはできても、人は本質的には変わらない。
ならば、その人その人の個性を認めながら、
組織の方向性や将来像を決めるのが良いのではないでしょうか。
画一的な組織ではなく、「こうあるべき」に縛られた組織ではなく、
個性が集まった結果こうなって、この人たちの組織はこういう風に進みます、みたいな。

小さい組織はそれができるから面白い。
もっと考えて、もっと模索して、もっとトライしたい。
大きくなってシステム化してしまったら、変われないし、つまらない。