2012年10月21日日曜日

お礼

本日の謝肉祭、沢山のみなさまにお集まりいただきました。
子供を入れたら余裕で50人を超えていたと思います。
盛況ぶりに入らずに帰った人もいたくらいです。
 
そして、去年よりも美味しいという声も沢山。
去年よりもワイワイやってくれましたし。
500円のケーキが買えて150円のキャベツが買えんとは何事だ、
という楽しい人もいたり。
ありがたいことです。
豚に代わって、お礼申し上げます。
 
ここで写真撮ったらいいだろうなー、と言う時に
カメラを持っていないのはいつものことです。
数少ない写真です。

 

謝肉祭が終わり、ホッとしてます。
そして、やんわりと嬉しい気持ちです。
 
 
相変わらず挨拶が下手です。
というか、上手にやろうとしてません。
でも、考えたことは伝えたいから、以下に挨拶のカンペを載せます。
 
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育てた豚を食べるのって、どういう気持ちかなー
生き物を育てて食べるって、最高の食育かも
残飯や野菜の端材を食べるなら雑食で飼いやすいし、面白そう。

そんな軽い気持ちで飼い始めた豚。
今年で3年目になりましたが、これで一旦終了しようと思っています。

1年目は、1頭のみだったのでよく脱走しました。豚って、淋しがり屋さん。そしてアスパラや野菜ばかり食べさせたので、脂肪のない肉ができました。

2年目はメスを2頭飼いました。上下関係がすぐにできあがり、体格差が20kgくらいつきました。集団生活ってそうなのね。給食をたっぷり与えたので栄養バランスがとれ、美味しく美味しくできました。その美味しさが今年も飼うことへと向かわせました。

そして今年。雄と雌、ツガイで2頭飼いました。雌が雄に譲る形で体格差がつき、まさにうちのような夫婦関係にあったようです。
3/30生まれの豚を6/3にもらい、屠殺日は10/12。半年です、豚は。昨年同様にトトちゃんと名付け、基本は学校給食の残飯です。その量と言ったら驚きます。美唄だけでも毎日100kg以上が廃棄されているんですから。学校の食育の基本は給食をできるだけ残さないことじゃないのか、といつもの怒りを感じる訳です。夏休みは給食がないので五十嵐農産のトマトを大量に与えました。脱走は2回。慌てる父と母ですが、餌をあげる人には懐いているので、餌を持って行けば難なく戻ってきます。可愛いもんです。

一方で、飼うことには少し慣れてきたために、あっという間に大きくなった気がします。何かを理解しよう、何かを得ようと飼っていた過去の2年と違ったのは、惰性で飼ったこと。だから、感じることも少なかった気がする。でも途中で気付いたのは、給食で育てるなら、食育やうちやま農園で飼う、ということにあまり意味がないかな、と。昨年は淋しい気持ちで屠殺しましたが、今年は育てて殺すことが自分の腹に落ちたのか、あまり違和感なく送ることができました。初めて少し抵抗してましたが、そういうこともあるでしょう。

屠殺場をはじめて見学しました。飼って食べるものとして見ておくべきでは、と同じく豚を飼う農家からの一言で。豚を食べられる肉にする過程で、保健所の立ち会いや殺菌剤などこれほど衛生的で、これほど沢山の人が関わっているということを勉強できました。一頭3万円で売られる豚ですが、2カ月の子豚は一頭1.5万円で屠殺や肉にするのに8,000円かかってたら餌代や人件費や燃料代を節約する酪農家の気持ちもよくわかります。概算で10035円の肉がどうしてスーパーでは100100円なのか、農家の手取りに対して小売価格は、米は1.5倍で野菜はだいたい2倍だけど肉は3倍か、とか考えるのは僕だけなのか。

昨年、トトちゃん美味しくなってねーと言って餌をあげていたムスメが、トトちゃん殺さないで、とようやく言いました。でも、お肉用に改良された豚でその目的で飼ってるし、冬は寒くて死んじゃうよ、といって納得しました。まだまだかな、と。


この謝肉祭は、アスパラで収穫祭をできないので、秋にでも、という意味もあります。うちやま農園はパートさんのみならず、みなさまに支えられていることを日々感じつつも、こうして集まっていただきながら実感したりもします。
その場に、育てた豚の命をいただくことで、少しでも他では感じられない違うことを感じてもらえたら、それはそれで嬉しいし、ただ美味しく食べてくれたら、豚のトトちゃんへの感謝になると思っています。
あえて僕らしく締めるなら、人間は食物連鎖の頂点にいるかのように錯覚しがちですが、沢山の生き物によって生かされている、ということでは、頂点や底辺ではなくて、共存・共生する連鎖の中のひとつであり、むしろ生かされていることを感謝すべきなんだと個人的には思ってます。毎日考えると苦しいので、たまには、ですね。


本日は全てセルフサービスです。そして色々な人たちが集まってますが、これを機に交流してくれたら開催した甲斐があったというものです。みんなで一緒に楽しみたいです。

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