2015年4月23日木曜日

種と経験知を数値化

先に、種について。

こちらバイトル。
発芽率は80%。
NJ系の種の品質劣化は自白の命です。

ウェルカムも、この状態は奇形です。
3本くらいまでは一本ずつ出ますが、
こうして一気に数本出ているのは、
定植してから全く生育しないことが多いです。

こちらのウェルカムも頼りない。
父はもう愕然としてるし、怒ってるし。

さて、ハウスの収量がやや停滞しています。
それなのに注文が多すぎて・・・、ちょっと色んなとこにごめんなさいしてます。

と思いきや、露地は早くも萌芽が。

トンネル内。
コチラはヨーデル。
今日から気温が5月下旬並みになるので、一気に伸びますね。
収穫は週末かな??

こちらはメーデル。
メーデルは極早生品種だけあって、3日くらい早いですね。

風があるとトンネル内も露が落ちて綺麗です。

昨日11時、外気温が13度、南風(トンネルの縦方向の風)、
風速6mくらいのときのトンネル内の環境です。
地温10度、地上部20cmの温度20度。
数値化、なんて書きましたが、そこまでしてないです。

おそらく、過去に数値化したものが現場に導入されてきていて、
それが時間を経て感覚的に実践されてきているものを、
今改めて数字として確認しているような感じです。

技術伝承や、幅広い普及などを考えたとき、
基準となり得る数字は、ある程度必要です。
でも、ある程度」にとどまります。
それで80点とれるならいいじゃない、という考えと、
100点にならないなら技術じゃない的な話はここでは割愛。

改めて自分が感覚で引き継いだことを数値化していくのは、
結構楽しかったりします。
でもクリエイティブな脳みそではないため、
「こうしたい」といってはじめるのではなく、
この道具があるからやってみよう、という半分受動的な動機です。

で、この場合。
「このくらいの気温で無風なら40度もなるけど、
風が強いならそれほど上がらないから開けなくていい」
といううちやま農園の技術を数字で見てみた。

2015年4月21日火曜日

ふるさと納税

ハウスの収穫をしつつ、露地の畑の準備や
ギフトの発送準備など、大繁忙期前の雑務に追われる毎日です。

毎朝、ムスメをスクールバスに見送り、
ムスコとちょっと戯れます。
幼児のオシリがかわいすぎるなあ、といつも思ってます(笑)


トンネル、朝もやの中だと果てしなく遠く見えます。





拡大しても中身は見えず。
近寄ってみると、わずかに土をもち上げて、萌芽しています。
来週の月曜には収穫かなー


毎朝元気づけられる景色。
頑張ります。


タイトルの「ふるさと納税」。

美唄には、アスパラがありませんでした(笑)
美唄といえばアスパラ、という出身者がたくさん都心にいるのに、
アスパラ農家がたくさんいるし、看板野菜なのに、
ふるさと納税になぜアスパラがなかったか?

答えは簡単。
農協の都合です。
街としての取り組みに農協が農協とAコープの理屈を立てて
行政に出荷しないという判断をするという、世も末の結論。
農家としては農協が出すから、と農家は遠慮していたのに・・・。

地元を離れても地元愛のようなものは皆さん持たれています。
ふるさとにお金で支援する好意には好意で応えたいものです。

で、それはまずいと行政マンも市長も焦ったわけで、
結局アスパラ組合の人が個人で対応することにしました。
結果としてはよかったのですが、今後に遺恨が残りませんように。
こうやって書く時点で遺恨が残りそうですが(笑)

うちやま農園がなぜ出さないか?
お前のとこだけ儲けやがって、とか陰口を言われるからです。
うそです。
そこは基幹産業を農業とする行政と、農業を司る農協が協力して
アスパラだけじゃなく農作物を幅広くアピールする方が、
組合員のため、行政のためになると思ったからです。
結局、組合員のために、幅広い意味での生活者のためになることが
最優先されていればいいだけです。
組織内の理屈で外に悪影響を与えるのは非常によろしくない、というお話でした。
この件ではかなり怒りをぶちまけたので、ホッとしてます。

みなさま、是非美唄に納税を!

2015年4月12日日曜日

トンネル張り

昨年は4/14に張ったトンネルビニル。
今年は4/7くらいには張れるか、
と作業を急いだものの、
天候や用事が重なって、
結局張ったのは4/11でした。
昨年よりも3日早いだけ。

張った面積は約40a。
長さにして約2,500m。

考えただけで収穫が大変だが・・・、
ハウスと露地の端境期はトンネルものです。

私が思うに、トンネル張りはうちやま農園では
もっともスピーディかつスペクタクルな仕事です。
何せ作業が早い。
半日であっという間にトンネルが広がります。

作業してると写真とる暇もないのですが、
今年は妻が子供たちと来てくれたので、写真ありです!


杭は、そりに入れて運びます。
置いて、刺して、を2,500回・・・

ビニルは長いもので100m。
二人で引っ張ります。

紐も同時引っ張ります。

紐をかけるのは二人がかり。

アーチも1m置きなので、
2,500本くらい刺してます。

端はクロスを作って丈夫な杭で止めます。

カナヅチもってたくましいムスコ(笑)

トンネルをまっすぐにかけるのは、
この機械のお陰です。

トンネルもののアスパラは、4月末には出てきますよー


8日、一面雪景色に。
すぐになくなりましたけど、綺麗でした。

9日の収穫の様子。
今はもう少し多いです。

トンネルを張っている途中の写真。
あと二列。

オンシーズンに入ったというのに、
読みたい本がこんなに手元にあって・・・。

本日、道知事選の投開票日。
残念ながら再選となる。
既得権益者の勢力がこれほどまでに強いとは。
田舎でもそうだから、縮図なんだな、という認識。
結局自分のことしか考えてないんだな。

2015年4月7日火曜日

ペースが上がってきました^^

今日、共済組合の初対面の方(Sさん)から、
ブログ読んでます、と言われ、久しぶりに書こうかな、と(笑)


今日はダラダラ仕事をする。
そう宣言してダラダラ仕事する日がありました。

だらだら、といってもムダに時間を過ごす訳ではなく、
6棟のハウスにちょっとずつ仕事が残っていて、
急いで仕事するよりも、落ち着いて1棟1棟仕上げていく方がいいな、
という判断です。

時間の使い方としては、なんだかとてもぜいたくないい感じです。
ここで、仕事をしていること自体に満足してしまっては、
農家らしい農家、もしくは農作業好きなのかもしれませんが、
やはりそれなりにスピードや効率を考慮できたので、
いい仕事ができるだろう、と勝手に安心しています。
でも、農家っぽくなったなー、なんて。


3/26 ムスコ、二重ハウス張りの邪魔をしにくる。
で、父が「石拾え」と指示を出し、ムスコは石拾い。
すると、スコップで石を叩いてから拾ってました。
石か土の固まりかを判断するためにスコップで叩いているそうです。
教えてないのに・・・

3/28 妻の友達からアスパラが届く。
富良野で収穫1週間くらいのバイトルという品種。
甘みが素直で、香りも華やかで、美味しかったです。
珍しく父も「美味しい」と言いました。

3/29 3月下旬、この時期に二重ハウスの裾は中々開きませんよ。
3月後半は気温が高かったので、高温対策をしました。
締め切っておくと、40度超えますからね。
35度以上は要注意です。

そうこうしている間に、出ました。

露地はまだこう。

試験ハウスは立茎する茎が決まってきました。

3/30 ハウス内が乾きすぎるので、潅水。
こんなに早く水をかけたことないかも。
でも、気持ちよさそうでしたよ^^

4/1 もう少しで収穫。

露地の雪もこんなに少なくなりました。

4/4 初収穫!
いっせいに太い茎が萌芽してくるこの時が、
一年で一番興奮する。
あ、露地が一番だから、ハウスは二番か^^;

切り口もみずみずしい!

踊ってますね。

春休みなので、お泊まり会も。
女子4人(笑)
うちの子供たちは9時には寝ちゃいましたが、
3人はゲームしながら12時までも起きてました。
小学校1,2年生って、そんなに起きれるんだ・・・。

ムスコ入園式。
その日の朝にはコイノボリが!

そして帰ってきたら、軽トラックの新車が!
私自身、新車自体が初めてです。
農業女子プロジェクトに妻が参加しているので、
その商品開発から産まれた軽トラックを導入です。

ダイレクトメール用の写真撮影を挟んで・・・

昨日はムスメの入学式。
新入生はなんと3名!

そしてなぜか保育園の同期で違う小学校に行った友達が来て、
ルンルンで記念写真。
いつまでも友達でいてくれますように。

ムスメは小学校入学、ムスコは保育園の転園と、
ガラッと環境が変わった2人ですが、
2人ともとても楽しそうに通ってくれてます。
まずは一安心。

最後に、やっちゃいました。
トマトとパプリカの苗ですが、日照不足と乾燥により、
萎れてしまいました。
トマト農家に原因を聞きました。
もう新しく種を植えなおせ、と(笑)
野菜セット、大丈夫だろうか・・・。

2015年3月26日木曜日

うちやま農園 スタッフ募集のお知らせ

うちやま農園では、一緒に働いてくれるスタッフを募集しています。

募集広告は募集広告で下記にありますが、
アルバイト以外でも募集しています。
とにかく、問い合わせてみてください!


【研修生】
実家の農家にUターン就農する前の方、大募集です。
閉鎖的な農村社会に入る前に、
実家以外の農業を学んで、
経営体としての稼げる農業を学びたい方、
生産・営業・経営分析・理論など、
アスパラを中心とした農業を全て公開してます。


【短期】
一ヶ月だけ農業をしたい、
旅行代金を稼ぎたい、
色々振り返りたい、など、
集中的に働きたい方、住まいも含めて相談に乗ります。


【その他】
アスパラが好きな方、体を動かしたい方、
農作業がストレス発散だけじゃなく、
脳内の整理やクリエイティブ思考に効果的とご存知の方、
是非是非お越しください!



2015年3月23日月曜日

培土論争

アスパラの栽培において、畝に土を盛るのか盛らないのか。
その良し悪しや方法まで、是非について論じることがあります。

畝に培土してある見やすい写真はこちら。
地平面からは10-15cm畝が高くなり、通路の土を盛るため、
高低差は20-30cm、時には40cmつけることもあります。
培土をなぜするか。
・土を混ぜるため
 アスパラは永年草なので土は表面しかいじれません。
 培土と廃土を繰り返すことで畝に土と混和した肥料を与えます。
・除草効果
 春の収穫開始から1ヶ月。草もいい加減伸びてきます。
 それを培土で覆うことで草を抑えてしまいます。
 春も、土を崩す(排土)ことで草を排除できます。
・夏アスパラ収穫の負担軽減
 夏はアスパラの生育した草の下にもぐって収穫します。
 腰を曲げっぱなしなので、畝が高いほうが体への負担が少ない。
・培土と排土を繰り返すことで株を水平に成長
 アスパラの株は地表面から15-20cmのあたりを水平方向に成長します。
 深いと上に上がってくるし、浅いと下にもぐっていきます。
 ホワイトアスパラを作っていると株が浮いてくるんだよな、とは良く聞きます。
・倒伏防止
 倍土することで株元に土が多くなるので、倒伏をある程度防げます。
 倒伏しないということは病気が減ることにもつながります。
・その他の期待効果
 土の中にいるほどアスパラは太くなりますので、
 細くなりがちな夏アスパラの太さを保つことも期待しています。
 

うちやま農園では上記の理由や作業体系から培土排土しますが、
アスパラの単位面積あたりの最高収量を誇る佐賀では、
土を動かさないことを基本としています。

培土排土しないことでのメリットもたくさんあります。
・病気リスク低減
 病気になる原因は土にあります。
 その土がアスパラに接する培土を避けるほうがリスクは減ります。
・草対策
 土をかけて除草、もありますが、土を動かさないで
 出てくる草をとり続けることで数年後には草がほとんど生えなくなるそうです。
 永年草のアスパラならではの発想だと思います。
・作業が大変
 培土には作業機が必要になりますし、実は立茎開始時期は
 たくさんの作業が重なることが多いので、時間を取れないのも現実です。
 培土しない代わりに、堆肥でマルチするとか籾殻をまくとか、
 代替の方法もありますが、作業を省力化する方がいいですよね。
・そもそも必要ない
 点滴潅水にしり肥料は上から散布するだけでいいから土を混ぜなくていいし、
 ハウス内だから倒伏防止の必要がなかったり、手間を省くことができます。


それぞれのやり方があり、だいたいどちらかでずーっと進むので、
培土を選んだ人は、低くて収穫しにくいとか肥料混ざらないとか言いますし、
土を動かさない人は、作業時間が多いとか草生えるとか言います。
ここでも農業の最大効率文句である、「適地適作」になります。
その土地や環境や栽培方法などによって選ぶ方法が異なります。


培土の歴史については定かなことはわかりませんが、
アスパラ栽培は気候があっているという理由で北海道から始まっています。
露地栽培である程度の面積を前提としていましたし、
機械化も進んでいる50年位前に広まりましたので、
前提となっていた条件からは培土排土を基本とした理由がわかります。


10年とれればいいかな、とか、春だけの収穫とか、
とにかく省力化したいという作り手には、土を動かさないことをお勧めしますが、
その際の除草については考えておかないと、
除草剤では(もちろんテデトールにも)限界があります。
今ある機械を生かしてできるだけ省力化することを第一とすることをお勧めします。
また暖地は暖地の理由があると思うので、そこまでは聞いた話でしか判断できません。
培土排土に関しては、機械を利用するのもいいと思います。
実際に機械での作業は手と違って均一化できるので、
株の深さのばらつきを減らすこともできます。


実際の作業では、アスパラの株ひとつひとつの深さも大事なので、
植えるときの株の深さについては、とても重要なのです。


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ここからはうちやま農園の春の作業の続きで、排土と焼却について。

排土を春の収穫前に、培土を春の収穫後に行いますので、
排土されている期間は1ヶ月半から2ヶ月くらいです。
それ以外の10ヶ月は冬季間ももちろん培土のままです。

土を崩すことで、これまで作った土の状態がわかることもあります。
やわらかいのか硬いのか、水分の含み方はどうか、などなど。
毎年一回のことなので初めはわかりませんが、
私も5年くらいたってわかるようになりました。

排土の方法は鍬で手作業が基本ですが、
露地ではトラクタに作業機をつけてガーッと行います。
トラクタを圃場に入れることはあまり良くないのですが、
露地は面積が多いためにある程度の効率化が必要です。
ハウスでは300㎡で3時間ほど排土にかかりますので、
1反だと10時間になりますから、けっこうな時間ですね。
機械だと性能によりますが1反5分~1時間くらい。

排土の前に、アスパラの殻を持ち出すのはもちろん、表面を焼却します。
昨年にアスパラの病気がついた擬葉が土に落ちているので、それを焼きます。
排土の後では病気が隠れてしまいます。
アスパラは永年草なので、何年も重ねてきたことが
ある年に急に症状として現れます。
その症状がでないように、小さいことの積み重ねが必要です。
表面に落ちた病原菌(北海道では斑点病、暖地では褐斑病)も、
数年間の蓄積では何もおこりませんが、土の中で死ぬことはありませんので、
花粉症のように、ある程度たまったら突然症状として現れます。
わかってからではもう遅い。

アスパラは10年以上作れて本物です。
なぜなら、生理上は7年くらいは成長するものだからです。
それ以上作るのは、本物の技術が必要です。
ところが、7年くらいまで右肩上がりの成長を続けるものだから、
作り手は自分のやり方が正しいからだ、と勘違いをするものです。
だから、10年くらいたったときに症状が出ても、
何が悪かったのかわからずに、「アスパラは10年でだめだ」といい、
やめてしまう人が多いし、普及員もそういうもんだと言って普及します。
違いますから(笑)

もちろん、技術の中には病気の予防以外にもたくさんあります。
しかし8割は病気予防だというのが私も父も共通する認識です。

焼却の道具は、草焼きバーナー。
300㎡のハウスで2時間ほどかかります。
そして体も痛くなる。キライな作業のひとつ。


長くなりましたが、培土論争とうちやま農園の焼却については以上です。
アスパラの作業をなんとなく行っている人、
今後どうやって収量を上げていこうか考えている人、
どうやって正品率を上げようか悩んでいる人、
そんな方々の一考の一助となれば嬉しいです。
この議論、アスパラサミットだと2,3時間はしちゃうんだろうな・・・(笑)