28日、初日は山形県の最上。
こちらは露地栽培中心で、パイプを雨よけではなく
倒伏・揺れ防止に利用。
平均反収で700kgを超えています。
立茎本数は少なめ。
栽培開始10年ですから、やったことと収量が一致する時期です。
管理が細かい。
収量が上がっていることもそうですが、
「やませ」による冷害対策が奏効していることもあって、
農家も農協も、とても活気がありました。
29日、2日目は福島県の会津若松市。
雨よけハウスと露地が中心の産地ですが、
美唄同様にもう50年近い歴史在る産地です。
平均反収1t、面積も1haが珍しくない、大きな産地です。
防除体系、植え替えの取組み、そして衰退する中で
何とか収量を維持する取組みが印象的でした。
立茎本数はこちらと同じくらい。
今回の視察で痛感したのは、行政や農協の助成による産地形成ついてです。
以上の2箇所、いずれも資材代・肥料代などほとんどのものに
行政・農協から購入資金の半額助成があります。
うらやましく感じるかもしれませんし、助成してくれるから農協に全て集荷する
のが当然のルールになっているのも理解できます。
私が恐怖を感じたのは、「産地」としての強さであり、農家としての弱さです。
助成があり、農協が頑張れば頑張るほど、農家の自助努力は減ります。
産地としてはそれで続いていくのでしょうが、農家として技術や経営手腕を
インプット・アウトプットしていくという経営体としてのサイクルを、
産地化してしまうことで止めているのではないか、と感じてしまいます。
もちろん、どちらがいいか、というのはわかりません。
飼い犬と野良犬と、どちらが幸せかは本人(犬)に聞かないとわかりません。
強い農業、というあいまいな言葉の中では、産地としても強い農業に入ると思います。
そういう農業をしてきた過去、そこに甘えられなくなった近年。
自活する道を探るからこそ、強い経営なんだと思いますが、
個々なのか集団なのかについては、両方を求めるべきだと思ってます。
それは難しいことでしょうが、過去の成功や最近だけの事例にとらわれてはなりません。
常に新しい状況はやってきます。
考えて、行動してこそ、開かれるはずだと信じてます。
30日、3日目は新潟県新発田市。
露地中心の産地で、県民に浸透し始めたのが最近という、
これからの産地です。
砂地の30cm下には粘土という、厳しい条件化での栽培ですが、
明渠、防除、肥料散布回数などの工夫が随所に。
キレイな立茎でした。
今回の視察も観光はゼロ。
わがまま言って遠い距離の3箇所をまとめて行かせてもらいました。
懇親会では私への誤解が少し解けたり、
他の組合員への態度を叱咤されたり、
今後の方向性を認識しあえたりと、
視察以外でも充実した研修となりました。
いつもありがとうございます。
事務局(農協)、本当にお疲れ様でした。
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